2012/02/26

フッ素を持続的に利用しましょう

~虫歯を予防するには~

歯科医学で長く疫学研究され、生命科学で実証されている疾病予防法がフッ化物を使用する方法です。飲料水、食品に添加する全身応用と歯に直接作用させる局所応用があります。

フッ化物はなぜ虫歯を予防するのでしょう?

お口の中が酸性に傾き、ある酸性度(pH5.7)以下で歯の表面のエナメル質は溶け出します。 以下の図で見てみましょう。
図をクリックすると拡大されます

フッ素を適切に摂取しましょう

食品から摂取するには

 フッ素は土、水、食品に微量に含まれ、土壌中には平均280ppm 海水中には1.3ppm 、海藻に約10ppm、茶葉には200~400ppm、食塩には25.9ppm 含まれます。また、エビ49ppmイワシには約15ppm、お茶0.1~0.7ppm ビール0.8ppm というデータもあります。
 WHO(世界保健機構)によれば、摂取する場合、腸からの吸収を考慮すると全体の60%以上が水溶性(水に溶けた状態)であることが望ましく、またカルシウムとくっつきやすく、同時に摂取すると吸収されにくくなるので、魚などでは実際の12%程度しか吸収されないことも注意が必要です。
 アメリカ学術会議では適正摂取量1~3歳(体重13kgまで)1日0.7mg~2.0mg、9~13歳では1日2.0mg~10mg 、いずれも1日で必要な適正摂取量は体重1kgあたり0.05mgが基準値です。

局所的に作用させるには

 歯磨き粉1gの中に1mg以下になるようにフッ化物は調整されています。口を濯げばさらにその5分の1くらいの量しかフッ素は残りませんので一回の歯磨きでお茶1杯分の量ののフッ素がお口の中に残っていると言えます。

当院では正しい歯ブラシの指導もしており、基本的にはデンタルフロス、歯間ブラシを含めた正しい歯磨きと共に、生涯にわたり、持続的なフッ素の応用をお勧めします。

尚、お子様のフッ素洗口、フッ素塗布につきましては、一度御尋ね下さい。

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